会社のインボイス登録はいつまでに?
設立1期目の申請期限と、登録前に確認したいこと

最終確認日:2026年10月12日/国税庁の公式情報をもとに作成

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1期目 設立日 1期目の末日 ここまでに申請 設立日にさかのぼって登録を受けられる
※申請書に「課税期間の初日から登録を受けようとする旨」を書いて提出した場合

会社を設立すると、取引先から「インボイスの登録番号はありますか?」と聞かれることがあります。インボイス(適格請求書発行事業者)の登録は任意ですが、登録すると消費税の申告・納税が必要になるため、取引先の状況と自社の負担を比べて決めることになります。この記事では、登録するかどうかを考えるときのポイントと、設立1期目に申請するときの期限を、国税庁の公式情報をもとに整理しました。設立日と決算月から申請期限がわかるチェッカーも用意しています。

この記事のポイント
1期目の末日までに申請で
設立日から登録できる

末日が土日・祝日でも期限は延びない

免税の会社が登録すると
原則2年は課税事業者

登録をやめてもこの期間は免税に戻れない

会社の2割特例は
2026年9月30日を含む期まで

その後は一般課税か簡易課税で申告する

インボイスと登録のしくみ

インボイス(適格請求書)は、取引先が支払った消費税を、自分の納める消費税から差し引く(仕入税額控除)ために必要な請求書です。インボイスを発行できるのは、税務署に登録を受けた「適格請求書発行事業者」だけです。

登録を受けると、登録番号が通知されます。法人番号のある会社の登録番号は、「T」+13桁の法人番号です。登録した事業者の情報は、国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」で公表されます。

出典:国税庁「インボイス制度に関するQ&A」問10・問18・問54

登録するか考えるときの4つのポイント

登録するかどうかは、会社の取引の状況によって変わります。次の4つを確認しておくと、判断の材料になります。

1. 取引先は会社(課税事業者)か、消費者か

登録した事業者は、取引先(課税事業者に限ります)から求められたら、インボイスを交付しなければなりません。一方、消費者や免税事業者への交付義務はありません。たとえばお客様が消費者だけなら、必ずしもインボイスを交付する必要はありません。

2. 登録しないと、取引先が差し引ける消費税が減る

取引先が、登録していない事業者から仕入れた場合、支払った消費税の一部しか差し引けません。この割合は2026年度の税制改正で見直され、2026年10月1日からは70%です(下の図)。

3. 登録すると、消費税の申告・納税が必要になる

登録した日から課税事業者になり、売上の規模にかかわらず消費税の申告が必要です。免税事業者の会社が登録した場合は、原則として2年間は免税事業者に戻れません(下のチェッカーで期間の目安がわかります)。

4. 会社の「2割特例」は2026年9月30日を含む期まで。簡易課税も選べる

免税事業者から登録した事業者向けの「2割特例」を使えるのは、2026年9月30日を含む課税期間までです。2026年度の改正でできた「3割特例」は個人事業者が対象で、会社は使えません。それより後の期は、一般課税か、条件を満たせば簡易課税で申告します。

簡易課税は、売上にかかる消費税に、業種ごとの「みなし仕入率」を掛けて仕入れの消費税を計算する方法です。基準期間の課税売上高が5,000万円以下の課税期間に使えます。選んだら、原則として2年間は続ける必要があります。

事業区分みなし仕入率
第1種事業(卸売業)90%
第2種事業(小売業など)80%
第3種事業(建設業、製造業など)70%
第4種事業(飲食店業など、ほかに当たらない事業)60%
第5種事業(運輸通信業、金融業・保険業、サービス業)50%
第6種事業(不動産業)40%

出典:国税庁「インボイス制度に関するQ&A」問10、「令和8年度税制改正特集」、「インボイス制度に関する令和8年度税制改正について」

注意:登録するかどうか、一般課税と簡易課税のどちらにするかで、納める消費税は大きく変わります。取引先の状況や、売上・仕入れの見込みをもとに、税理士などに相談して決めましょう。

申請期限チェッカー

インボイス登録の申請期限チェッカー設立日・決算月と、いつから登録したいかを選ぶと、申請書の提出期限と、課税事業者になる期間の目安を表示します。
1. 設立日と決算月
決算日は月末として計算します。
2. 1期目・2期目の消費税 資本金1,000万円以上で設立した会社などは、1期目・2期目も課税事業者です。わからない場合は「会社の消費税はいつから?」の判定ツールで確認できます。
3. いつから登録したいですか?

※目安です。決算月の変更、合併・分割、課税事業者選択届出書の提出などがある場合は結果が変わります。免税事業者が登録する場合は、課税事業者選択届出書を出さずに登録する経過措置(2029年9月30日までの日を含む課税期間が対象)を使う前提で計算しています。正式な判断は、税務署や税理士にご確認ください。入力した内容は保存・送信されません。

申請の手順

  1. 申請書を用意する
    「適格請求書発行事業者の登録申請書(国内事業者用)」で申請します。e-Taxソフト(WEB版)なら、問答形式で入力できます。書面の場合は、各国税局の、納税地を管轄する業務センターに郵送します。
  2. 設立日から登録したい場合は、その旨を書く
    申請書に「課税期間の初日から登録を受けようとする旨」を書き、1期目の末日までに提出します。末日が土日・祝日や12月29日〜31日でも、期限は延びません。
  3. 途中から登録したい免税事業者は、登録希望日を書く
    登録希望日は、申請書の提出日から15日以降の日です。税務署の登録がその日より後になっても、登録希望日に登録を受けたものとみなされます。
  4. 登録の通知を待つ
    通知までの目安は、e-Taxで約1か月、書面で約1.5か月です(2026年9月18日時点の国税庁の目安)。登録日から通知までの間に交付した請求書は、通知を受けた後に、登録番号など足りない事項を取引先に書面などで知らせれば、インボイスの記載事項を満たせます。
  5. 簡易課税にするなら、届出書も出す
    免税事業者が登録した場合は、登録日を含む課税期間中に「消費税簡易課税制度選択届出書」を出せば、その課税期間から簡易課税を使えます。

出典:国税庁「インボイス発行事業者登録申請手続」「適格請求書発行事業者の登録通知時期の目安について」、「インボイス制度に関するQ&A」問7・問9・問11・問36

登録をやめたいとき

「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」を出すと、原則として、翌課税期間の初日に登録の効力がなくなります。ただし、翌課税期間の初日から起算して15日前の日を過ぎて出した場合は、翌々課税期間の初日になります。

免税事業者が経過措置で登録した場合は、登録をやめても、登録日以後2年を経過する日を含む課税期間までは免税事業者に戻れません。課税事業者選択届出書を出していた場合は、免税事業者に戻るために「消費税課税事業者選択不適用届出書」の提出も必要です。

出典:国税庁「インボイス制度に関するQ&A」問7・問13

登録しない場合、消費税はいつから?設立1期目・2期目が免税になる条件と、1〜3期目の判定ツールへ ›

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出典:弥生株式会社「税理士紹介サービス」(2026年10月12日確認)

よくある質問

設立日から登録すると、1期目の消費税はどうなりますか?
設立日にさかのぼって登録を受けたものとみなされ、設立日(登録日)から課税事業者になります。資本金1,000万円未満の会社でも、1期目の消費税の申告・納税が必要になります。
お客様が消費者だけでも、登録しないといけませんか?
登録は任意です。インボイスの交付義務があるのは、課税事業者から求められた場合です。消費者や免税事業者に対しては交付義務がないため、お客様が消費者だけなら、必ずしもインボイスを交付する必要はありません。
登録番号は、法人番号と関係がありますか?
法人番号のある会社の登録番号は「T」+13桁の法人番号です。法人番号は、国税庁の「法人番号公表サイト」で確認できます(「法人番号とは」)。一度付けられた登録番号は変更できません。
2期目の途中から登録した場合、いつまで課税事業者ですか?
免税事業者が経過措置で登録した場合、登録日から課税事業者になり、登録日以後2年を経過する日を含む課税期間までは免税事業者に戻れません。上の申請期限チェッカーで「途中の日から」を選ぶと、目安がわかります。
設立後の手続きをまとめて確認届出の期限と順番がわかる「会社設立後にやることチェックリスト」へ ›

参考にした公式情報

※この記事は一般的な情報と、公式サイトの掲載情報(2026年10月12日確認)をまとめたものです。税制は毎年の改正で変わることがあります。個別の判断は、税務署や税理士にご相談ください。