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会社設立後にやることチェックリスト
手続きの期限と順番をまとめて解説

最終確認日:2026年10月5日/国税庁・日本年金機構・厚生労働省などの公式情報をもとに作成

会社の設立登記が終わったら、すぐに始まるのが役所への届出です。社会保険のように「5日以内」と期限が短いものもあり、順番を知らないと慌てることになります。この記事では、設立直後にやることを時期ごとのチェックリストにまとめました。チェックを入れると進み具合が表示されます。

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STEP 1

設立登記の直後(〜1週間)

まずは、この後の手続きで使う書類をそろえて、期限が特に短い届出から片付けます。

取得先:法務局(登記事項証明書はオンラインでも請求可)

社会保険の届出や法人口座の開設など、この後の手続きで何度も使います。必要な部数を数えて、まとめて取得しておくと効率的です。

ポイント:日本年金機構の新規適用届では、登記簿謄本は提出日からさかのぼって90日以内に発行されたもの(原本)が求められます。取得した日付にも注意しましょう。

出典:日本年金機構「新規適用の手続き」

期限:事実発生から5日以内提出先:年金事務所(事務センター)

法人の事業所は、報酬を受け取る役員が1人だけでも健康保険・厚生年金保険の加入対象になります。役員や従業員それぞれの「被保険者資格取得届」なども一緒に提出します。

出典:日本年金機構「新規適用の手続き」

期限:自治体ごとに異なる(東京都は事業を開始した日から15日以内)提出先:都道府県税事務所・市区町村

法人住民税・法人事業税のための届出です。期限は自治体によって違うので、本店所在地の都道府県と市区町村のサイトで必ず確認してください。東京都の23区内なら都税事務所への提出、23区外なら市町村への提出も必要です。

出典:東京都主税局「事業を始めたとき・廃止したとき」

期限:なし(早めがおすすめ)申込先:銀行

取引先への請求や、資本金・売上の管理に使います。開設までに審査で時間がかかることもあるので、登記が終わったら早めに申し込むと安心です。必要な書類(登記事項証明書、印鑑証明書、本人確認書類など)は銀行によって異なります。

STEP 2

1か月以内にやること

役員報酬や給与を払う準備と、従業員を雇う場合の手続きです。

期限:開設の事実があった日から1か月以内提出先:税務署役員報酬・給与を払う場合

役員報酬や給与を支払う事務所を設けたときの届出です。役員報酬だけの会社でも、支払うなら対象になります。

出典:国税庁「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」

期限:主に10日以内(概算保険料の申告は50日以内)提出先:労働基準監督署・ハローワーク従業員を雇う場合

パート・アルバイトを含めて従業員を1人でも雇うと、労働保険(労災保険)の「保険関係成立届」が必要です(保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内)。あわせて「概算保険料申告書」で、その年度の保険料を申告・納付します(同50日以内)。

雇用保険の加入条件(週20時間以上働き、31日以上雇用の見込みがあるなど)を満たす従業員がいる場合は、ハローワークに「雇用保険適用事業所設置届」(設置の日の翌日から起算して10日以内)と「被保険者資格取得届」(資格取得の翌月10日まで)を出します。

注意:農林漁業・建設業などは「二元適用事業」として手続きの流れが異なります。

出典:厚生労働省「労働保険の成立手続」

適用事業報告:遅滞なく/36協定:残業・休日労働をさせる前に提出先:労働基準監督署従業員を雇う場合

労働者を1人でも使用するようになると、労働基準法の適用事業となり、労働基準監督署に「適用事業報告」を遅滞なく提出します(労働基準法施行規則第57条)。

また、従業員に法定労働時間(1日8時間・1週40時間)を超えて働いてもらう場合や、法定休日に働いてもらう場合は、労使で「36協定」を結び、あらかじめ労働基準監督署に届け出る必要があります。届け出る前の残業には適用されないので注意してください。

出典:山梨労働局(厚生労働省)「時間外・休日労働に関する協定(36協定)について」

STEP 3

2〜3か月以内にやること

税務署への届出と、税金に大きく影響する「青色申告」と「役員報酬」の決定です。

期限:設立の日(設立登記の日)以後2か月以内提出先:税務署

定款の写しなどを添付して提出します。e-Taxでも提出できます。

出典:国税庁「内国普通法人等の設立の届出」

期限:設立から3か月を経過した日と、最初の事業年度終了日のうち早いほうの前日まで提出先:税務署

青色申告にすると、欠損金(赤字)の繰越控除などの特典を受けられます。最初の事業年度が3か月より短い場合は、期限が事業年度末の前日までになるので要注意。法人設立届出書と一緒に出しておくのが確実です。

期限を過ぎたら:最初の事業年度は青色申告になりません。翌事業年度から青色申告にするには、翌事業年度開始の日の前日までに提出します。

出典:国税庁「青色申告書の承認の申請」

目安:事業年度開始の日から3か月以内決め方:株主総会などで決議

毎月支払う役員報酬を会社の経費(損金)にするには、原則として毎月同じ金額にする必要があります(定期同額給与)。金額を変えても経費として認められるのは、事業年度開始の日から3か月を経過する日まで(申告期限の延長特例を受けている場合は期間が変わります)に改定した場合や、役職の変更などやむを得ない事情がある場合などに限られます。設立1期目は事業年度の開始日=設立日なので、設立から3か月以内を目安に金額を決めておきましょう。

ポイント:途中で利益が出たからといって、期中に役員報酬を増やすと、増やした分が経費として認められない可能性があります。金額は税理士と相談して決めるのがおすすめです。

出典:国税庁「No.5211 役員に対する給与」

期限:なし(早めがおすすめ)提出先:税務署給与の支給人員が常時10人未満の場合

源泉徴収した所得税は、原則として支払った月の翌月10日までに納めます。この特例の承認を受けると、半年分をまとめて(1〜6月分は7月10日、7〜12月分は翌年1月20日)納められるので、毎月の手間が減ります。申請書を提出した月の翌月に源泉徴収する分から適用されます。

出典:国税庁「No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例」

STEP 4

会社の状況によって必要なこと

すべての会社に必要なわけではありませんが、当てはまる場合は忘れずに。

設立日から登録したい場合:最初の課税期間の末日までに申請取引先からインボイスを求められる場合など

新しく設立した法人は、最初の課税期間の末日までに「課税期間の初日から登録を受けたい」旨を記載して申請し、登録されると、設立日にさかのぼって登録を受けたものとみなされます。

注意:インボイス登録をすると消費税の課税事業者になり、消費税の申告・納付が必要になります。取引先との関係や税負担を踏まえて判断しましょう。

出典:国税庁「インボイス制度に関するQ&A」

期限:速やかに提出先:税務署事業年度開始日の資本金が1,000万円以上の場合

法人設立届出書に、消費税の新設法人に該当する旨と所定の事項を記載して提出した場合は、この届出書は不要です。

出典:国税庁「消費税の新設法人に該当する旨の届出手続」

期限:最初の確定申告書の提出期限まで提出先:税務署

届け出なかった場合は、法律で決められた方法が適用されます。別の方法を選びたい場合にだけ提出します。

STEP 5

事業を回すための準備

役所の手続きではありませんが、最初の決算までに整えておくと後がラクになります。

最初の確定申告は、事業年度終了の日の翌日から2か月以内です。日々の記帳を自分でやるのか、会計ソフトを使うのか、税理士に任せるのかを早めに決めておきましょう。領収書や請求書の保管ルールもこの段階で決めておくと安心です。

交通費や備品代を誰がどう立て替えて、どう精算するかを決めておくと、経理の手間とミスが減ります。社用車で高速道路を使うなら、立替精算をなくせる法人ETCカードという方法もあります。

デスクやチェアなどの備品は、金額によって経費の処理方法が変わります。法人向けのオフィス家具通販には、請求書払いや組立設置に対応しているところもあります。

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期限の早見表

手続き期限提出先
健康保険・厚生年金保険 新規適用届事実発生から5日以内年金事務所
法人設立届(地方)自治体ごと(東京都は15日以内)都道府県・市区町村
給与支払事務所等の開設届出書開設から1か月以内税務署
労働保険 保険関係成立届成立日の翌日から10日以内労働基準監督署
労働保険 概算保険料申告書成立日の翌日から50日以内労働基準監督署など
雇用保険 適用事業所設置届設置日の翌日から10日以内ハローワーク
適用事業報告(従業員を雇ったら)遅滞なく労働基準監督署
36協定(残業させる場合)残業・休日労働をさせる前労働基準監督署
法人設立届出書設立の日以後2か月以内税務署
青色申告の承認申請書設立から3か月経過日と事業年度末の早いほうの前日まで税務署
最初の確定申告・納付事業年度終了日の翌日から2か月以内税務署など
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よくある質問

役員が自分1人だけで、報酬もまだ決めていません。社会保険はどうなる?
法人の事業所は、報酬を受け取る役員が1人だけでも健康保険・厚生年金保険の対象になります。報酬を支払わない場合の扱いは状況によって異なるため、年金事務所に確認してください。
手続きは全部自分でできますか?
多くの届出は書面やe-Taxなどで自分で提出できます。ただし、役員報酬の決め方や消費税(インボイス)の判断は税負担に直結するため、税理士に相談すると安心です。社会保険・労働保険は社会保険労務士に依頼することもできます。
期限を過ぎてしまったらどうすればいい?
多くの手続きは、期限を過ぎていても提出が必要です。気づいた時点でできるだけ早く提出しましょう。青色申告の承認申請のように、期限を過ぎると最初の事業年度に適用できなくなるものもあります。
法人番号はどうやって知る?
法人番号は、設立登記の後に国税庁が指定して通知します。国税庁の「法人番号公表サイト」でも検索できます。

参考にした公式情報

※この記事は一般的な情報をまとめたもので、会社の状況によって必要な手続きや期限は異なります。正確な判断は、各機関または税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。