法人の青色申告
承認申請の期限と、受けられる主な特典

最終確認日:2026年10月12日/国税庁・e-Gov法令検索の公式情報をもとに作成

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設立から3か月 1期目の残り 設立日 3か月を経過した日 1期目の末日 早いほうの前日までに申請
※設立した事業年度(1期目)から青色申告にする場合。2期目以降は、その事業年度開始の日の前日まで

会社の法人税の申告には、「青色申告」と、それ以外の申告(いわゆる白色申告)があります。青色申告にすると、赤字(欠損金)を10年間繰り越せるなどの特典がありますが、事前に税務署の承認を受ける必要があります。特に設立1期目は申請の期限が短いので注意が必要です。この記事では、承認申請の期限と手続き、主な特典、守るべき記帳のルールを、国税庁の公式情報と法令をもとに整理しました。設立日と決算月から期限がわかるチェッカーも用意しています。

この記事のポイント
1期目の申請は
設立から3か月以内が目安

1期目が短いとさらに早まる

赤字を
10年間繰り越せる

翌期以降の黒字と相殺できる

帳簿は
複式簿記で

仕訳帳・総勘定元帳を備える義務がある

青色申告で受けられる主な特典

赤字(欠損金)を10年間繰り越せる

青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額は、その後10年以内に開始する事業年度の所得から差し引けます。たとえば、繰越欠損金が150万円あり、その事業年度の所得が100万円なら、100万円を差し引いて所得は0になります(残りの50万円は翌期以降に繰り越し)。その後も続けて確定申告書を提出し、帳簿書類を保存していることが条件です。資本金1億円以下などの中小法人等以外の法人は、差し引ける額に上限があります。設立直後は赤字になりやすいので、1期目から青色申告にしておく意味があります。

赤字を前の年に繰り戻して還付を受けられる

資本金1億円以下などの中小企業者等は、赤字になった事業年度の欠損金を、その前1年以内に開始した事業年度に繰り戻して、納めた法人税の還付を請求できます。前の事業年度から続けて青色申告をしていることや、期限内の申告と同時に還付請求書を出すことなどが条件です。

40万円未満の備品を一度に経費にできる

青色申告書を提出する中小企業者等は、取得価額が40万円未満の減価償却資産を、その事業年度に全額経費(損金)にできる特例があります(年300万円まで。事業年度が1年に満たない場合は月割。2026年4月1日以後の取得分)。詳しくは「これって経費になる?」で解説しています。

設備投資の特別償却・税額控除

中小企業者等が新品の機械装置などを取得して指定の事業に使った場合の「中小企業投資促進税制」のように、青色申告書を提出する法人を対象とした特別償却・税額控除の制度があります。

出典:国税庁「No.5762 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除」「No.5763 欠損金の繰戻しによる還付」「No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」「No.5433 中小企業投資促進税制」

承認申請の期限

「青色申告の承認申請書」は、青色申告にしたい事業年度の開始の日の前日までに提出するのが原則です。ただし、設立した事業年度などには特別な期限があります。

青色申告にしたい事業年度申請の期限
設立した事業年度(1期目)設立の日以後3か月を経過した日と、1期目の終了の日のうち、早いほうの前日まで
1期目が3か月に満たない場合の2期目設立の日以後3か月を経過した日と、2期目の終了の日のうち、早いほうの前日まで
上記以外(2期目以降)その事業年度開始の日の前日まで
例:4月1日に設立し、決算月が3月の会社なら、3か月を経過した日は7月1日なので、6月30日までに申請します。7月10日に設立して決算月が8月の会社は、1期目の終了の日(8月31日)のほうが早いので、8月30日までになります。
期限を過ぎたら:その事業年度は青色申告になりません。次の事業年度から青色申告にするには、その事業年度開始の日の前日までに申請します(1期目が3か月に満たない場合の2期目は、上の表の特別な期限)。

出典:国税庁「C1-19 青色申告書の承認の申請」、法人税法第122条

申請期限チェッカー

青色申告の承認申請 期限チェッカー設立日と決算月を入れると、1期目から青色申告にするための申請期限を表示します。
設立日と決算月
決算日は月末として計算します。

※普通法人(株式会社・合同会社など)の場合の目安です。期限が土日・祝日に当たる場合の扱いなど、正式な判断は税務署や税理士にご確認ください。入力内容は保存・送信されません。

ほかの届出の期限もまとめて確認法人設立届出書や社会保険などの期限を一覧にする「手続き期限カレンダー」へ ›

申請の手続き

設立直後は期限が短いので、税務署に「法人設立届出書」を出すときに、一緒に提出しておくと確実です。

出典:国税庁「C1-19 青色申告書の承認の申請」

青色申告法人の記帳のルール

青色申告の承認を受けた法人は、法令で定められた方法で帳簿をつけて保存する必要があります。

出典:e-Gov法令検索「法人税法施行規則」第53条〜第56条、国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間」

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承認が取り消される場合

次のような事実があると、税務署長は、その事業年度までさかのぼって青色申告の承認を取り消すことができます。取り消されると、その事業年度以後に提出した青色申告書は、青色申告書以外の申告書とみなされます。

出典:e-Gov法令検索「法人税法」第127条

よくある質問

1期目が赤字になりそうでも、申請する意味はありますか?
あります。欠損金を翌期以降に繰り越して差し引けるのは、欠損金が生じた事業年度に青色申告書を提出していた場合です。1期目に青色申告にしていないと、1期目の赤字は繰り越せません。
承認の通知が届きません。青色申告で申告していいですか?
申請した事業年度の終了の日(中間申告が必要な法人は、開始の日以後6か月を経過する日)までに承認または却下の処分がなければ、その日に承認があったものとみなされます。
申請の期限を過ぎてしまいました。
その事業年度は青色申告になりません。次の事業年度から青色申告にするには、次の事業年度開始の日の前日までに申請します。1期目が3か月に満たない場合は、2期目について特別な期限があるので、上のチェッカーで確認してください。
手書きの帳簿でもいいですか?
法令で求められているのは、複式簿記の原則に従った記録と、仕訳帳・総勘定元帳などの備え付けです。手書きか会計ソフトかは問われていませんが、取引が多い場合は会計ソフトを使うと記帳や決算書の作成が効率的です。

参考にした公式情報

※この記事は一般的な情報と、公式サイトの掲載情報(2026年10月12日確認)をまとめたものです。税制は毎年の改正で変わることがあります。個別の判断は、税務署や税理士にご相談ください。