これって経費になる?
会社の経費の判断ガイド(判定ツール付き)

最終確認日:2026年10月6日/国税庁などの公式情報をもとに作成

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領収書 ¥ ? 経費になる ならない

会社を作ると、「これは経費で落とせる?」と迷う場面が増えます。税金の計算で経費として認められるもの(損金)には、法律や国税庁の取り扱いでルールが決まっているものがあります。会社(法人)がよく迷う支出について、原則・条件・注意点を公式情報をもとに整理しました。金額を入れるだけの判定ツールも用意しています。

この記事のポイント
10万円未満の備品は
その年の経費に

中小企業は条件を満たせば40万円未満まで(2026年4月〜)

経費にならない
ものもある

法人税・住民税、罰金、ルール外の役員報酬など

迷ったら
専門家に確認

使い方や金額で判断が変わるものも多い

ひと目でわかる早見表

パソコン・家具などの備品金額しだい

10万円未満なら一度に経費。中小企業は40万円未満まで特例あり

取引先との飲食条件つき

交際費になる。1人1万円以下などの例外あり

役員報酬条件つき

毎月同じ額などのルールを守れば経費

業務の高速代・交通費原則なる

業務のために使った分

税金種類しだい

事業税・固定資産税などはなる。法人税・住民税はならない

罰金・科料・過料ならない

法人税法で決められている

パソコン・家具など備品の判定ツール

備品の経費判定ツール1つあたりの金額と会社の条件を入れると、どの方法で経費にできるかの目安を表示します。
円
青色申告をしている
中小企業者等に当たる

※「1つあたり」は、通常1単位として取引される単位で判定します(例:応接セットは1組、カーテンは1部屋分)。金額は、会社の消費税の経理方式(税込経理・税抜経理)に合わせて判定します。「中小企業者等」は資本金1億円以下などの条件があり、2026年4月1日以後に取得したものは常時使用する従業員数400人以下の会社が対象です(大規模法人に支配されている会社などは対象外)。通算法人などは対象外です。特例を使うには、損金経理をしたうえで、確定申告書に明細書(別表16(7))を添付する必要があります。貸付用の資産は対象外です。入力内容は保存・送信されません。

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飲食代の判定ツール

飲食代の判定ツール誰との飲食か、1人あたりの金額を選ぶと、交際費になるかどうかの目安を表示します。
円

※1人あたりの金額は、飲食の費用の合計を参加した人数で割った金額です。判断の目安であり、実際の扱いは内容や状況によって異なることがあります。入力内容は保存・送信されません。

項目別の解説

パソコン・家具などの備品金額しだい

長く使う備品(減価償却資産)は、原則として何年かに分けて経費にしますが、金額が小さいものには特例があります。

10万円未満使い始めた年度に全額を経費にできる
20万円未満3年間で均等に経費にする方法を選べる(一括償却資産)
40万円未満中小企業者等で青色申告なら全額を経費にできる(年300万円まで)

中小企業者等の特例は、2026年4月1日以後に取得したものから「30万円未満」が「40万円未満」に引き上げられ、適用期限が3年延長されました。それより前に取得したものは30万円未満が対象です。特例を使うには、損金経理をしたうえで、確定申告書に明細書(別表16(7))を添付する必要があります。

出典:国税庁「No.5403 少額の減価償却資産になるかどうかの判定の例示」「No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」「令和8年度 法人税関係法令の改正の概要」

取引先との飲食・会議・社内の行事条件つき

取引先などへの接待・贈答の費用は交際費等になり、経費にできる額に上限があります。資本金1億円以下の中小法人(資本金5億円以上の法人の100%子会社などを除く)は、次のどちらかを選べます。

  • 交際費等のうち、年800万円(事業年度が1年未満なら月割)までを経費にする(期限付きの特例)
  • 接待のための飲食費の50%を経費にする

ただし、次のようなものは交際費等から除かれます。

  • 1人あたり1万円以下の飲食費(2024年4月1日以後の支出。社内の人だけの飲食は対象外)。日付、参加者の氏名と関係、人数、金額、お店の名前などを書いた書類の保存が必要
  • 会議に関連して出す茶菓・弁当などで、通常必要な程度のもの
  • 従業員の慰安のための運動会・演芸会・旅行などで、通常必要な費用

出典:国税庁「No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算」「令和6年度 法人税関係法令の改正の概要」

役員報酬条件つき

社長など役員に払う給与(退職金や、使用人を兼ねる役員の使用人分などを除く)は、次のいずれかに当たるものだけが経費になります。

  • 定期同額給与:1か月以下の一定の期間ごとに払い、各回の金額が同じもの
  • 事前確定届出給与:決まった時期に決まった額を払うことを、事前に税務署に届け出たもの
  • 業績連動給与:一定の条件を満たす、業績に連動した給与(同族会社は原則として対象外)

定期同額給与の金額を変えられるのは、原則として事業年度開始の日から3か月以内などに限られます。途中で勝手に増額・減額すると、一部が経費にならないことがあります。

出典:国税庁「No.5211 役員に対する給与」、法人税法第34条

業務の高速代・交通費原則なる

業務のために使った高速代や電車代などは、会社の事業のための費用なので、原則として経費になります。ただし、私用の移動の分は経費になりません。社用車の高速代は、誰がいつどこを使ったかがわかる明細を残しておくと、経費の説明がしやすくなります。

出典:法人税法第22条(各事業年度の損金の額)

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税金種類しだい

会社が払う税金のうち、次のものは経費になりません。

  • 法人税・地方法人税・都道府県民税・市町村民税の本税
  • 加算税・加算金・延滞税・延滞金など(一部の延滞金を除く)

一方、事業税、事業所税、不動産取得税、自動車税、固定資産税、都市計画税などは、原則として経費になります。経費にする時期は税金の種類によって異なります。

出典:国税庁「No.5300 損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期」

罰金・科料・過料ならない

会社が払う罰金・科料(通告処分によるこれらに相当するものを含む)と過料は、法人税法で経費にしないと決められています。

出典:法人税法第55条、国税庁「No.5300」

注意:ここで紹介したのは代表的なルールの一部です。同じ支出でも、使い道や金額、会社の状況によって扱いが変わることがあります。判断に迷うときは、税理士や税務署に確認してください。

よくある質問

12万円のパソコンを買いました。全額その年の経費にできますか?
10万円以上なので、通常の方法では全額をその年の経費にはできません。20万円未満なので3年間で均等に経費にする方法(一括償却資産)を選べるほか、青色申告の中小企業者等なら、少額減価償却資産の特例で全額を経費にできます(年300万円まで)。上の判定ツールでも確認できます。
社員だけの飲み会は、1人1万円以下なら交際費になりませんか?
「1人あたり1万円以下」の例外は、社内の人(役員・従業員やその親族)だけの飲食には使えません。ただし、従業員みんなの慰安のための忘年会などで通常必要な費用は、交際費等から除かれます。
役員報酬を途中で上げたら、どうなりますか?
定期同額給与の改定は、原則として事業年度開始の日から3か月以内などに限られます。それ以外の時期に増額すると、増額した部分が経費にならないことがあります。役員報酬の決め方は、事業年度の初めに検討しましょう。
法人税は経費になりますか?
なりません。法人税・地方法人税・法人住民税の本税は経費になりません。事業税は経費になります。
役員報酬を見直せる時期は決算月で決まる決算月の決め方と、1期目の長さシミュレーターへ ›

参考にした公式情報

※この記事は一般的な情報と、公式サイトの掲載情報(2026年10月6日確認)をまとめたものです。税制は毎年のように改正されます。実際の処理は、最新の情報を確認のうえ、税理士や税務署にご相談ください。