登記簿謄本・印鑑証明書の取り方
手数料・オンライン請求・どれを取ればいい?
会社を作ると、社会保険の届出や法人口座の開設などで、登記簿謄本(登記事項証明書)と会社の印鑑証明書を何度も使います。どちらも法務局(登記所)で取れますが、オンラインで請求すると窓口より手数料が安くなります。この記事では、種類の選び方と取り方、手数料を、法務省・法務局の公式情報をもとにまとめました。
履歴事項証明書
提出先が指定する種類があればそれに
いちばん安い
郵送でも窓口受取でも
印鑑カードが必要
オンラインなら電子証明書が必要
登記簿謄本はどれを取る?(4つの種類)
「登記簿謄本」は、いまは「登記事項証明書」という名前で発行されます。いくつか種類がありますが、法務局は「通常は履歴事項証明書で対応可能」と案内しています。
| 種類 | 書かれていること | 使う場面 |
|---|---|---|
| 履歴事項全部証明書 | 今の登記に加えて、交付の日の3年前の日がある年の1月1日から後に消された事項(退任した役員など)。昔の「登記簿謄本」にあたる | 迷ったらこれ |
| 現在事項全部証明書 | 今、効力のある登記事項(役員の就任日などもふくむ) | 今の内容だけが必要なとき |
| 代表者事項証明書 | 代表者の代表権に関すること | 代表者の資格の証明を求められたとき |
| 閉鎖事項証明書 | 閉鎖された登記記録の内容 | 本店移転前の記録などが必要なとき |
出典:法務局「会社・法人の登記事項証明書の郵送請求について」(熊本地方法務局)
取り方と手数料(窓口・郵送・オンライン)
| 取り方 | 登記簿謄本(1通) | 印鑑証明書(1通) | ポイント |
|---|---|---|---|
| 法務局の窓口・郵送で請求 | 600円 | 500円 | 手数料は収入印紙で払う。窓口に証明書発行請求機がある法務局もある |
| オンラインで請求して郵送 | 520円 | 450円 | 家や事務所から請求できる。送料は手数料にふくまれる(書留・速達は別料金) |
| オンラインで請求して窓口で受け取り | 490円 | 420円 | いちばん安い。受け取りは平日のみ(法務局の窓口対応は9時〜17時) |
出典:法務省「登記手数料について」(2025年4月1日から)、「オンラインによる登記事項証明書及び印鑑証明書の交付請求について(商業・法人関係)」
- オンライン請求の準備
法務局の「登記・供託オンライン申請システム」で申請者情報を登録します。Webブラウザで使える「かんたん登記・供託申請」なら、専用ソフトはいりません。 - 請求して手数料を払う
会社名・本店を入力して請求します。手数料はインターネットバンキングや電子納付に対応したATMで払います(収入印紙はいりません)。登記簿謄本の請求に電子署名はいりません。 - 郵送か窓口で受け取る
オンライン請求でも、証明書は電子データでは届きません。請求のときに選んだ郵送か、窓口で紙の証明書を受け取ります。
出典:法務省「オンラインによる登記事項証明書及び印鑑証明書の交付請求について(商業・法人関係)」
印鑑証明書の取り方
会社の印鑑証明書は、法務局に印鑑を届け出た代表者(または代理人)が請求します。登記簿謄本と違って、誰でも取れるわけではありません。
| 取り方 | 必要なもの |
|---|---|
| 窓口・郵送で請求 | 印鑑カード(設立のときなどに法務局で交付を受けておく)。代理人が請求するときも印鑑カードが必要 |
| オンラインで請求 | 代表者の電子証明書。商業登記電子証明書のほか、マイナンバーカードの電子証明書(公的個人認証サービス)なども使える。カードを読み取る機器も必要 |
出典:法務省「会社・法人の登記事項証明書等を請求される方へ」「オンラインによる登記事項証明書及び印鑑証明書の交付請求について」「商業・法人登記 Q&A」
手数料の計算ツール
※2025年4月1日からの手数料です。1通が50枚を超える場合の加算や、書留・速達の費用はふくみません。入力内容は保存・送信されません。
気をつけたいこと
「発行から○日以内」の指定に注意
提出先によって、発行日からの期限が決まっています。たとえば年金事務所の新規適用届では、提出日からさかのぼって90日以内に発行された登記簿謄本(原本)が必要です。まとめて取りすぎると、使う前に期限が切れることがあります。
ネットで見られるPDFは証明書にならない
「登記情報提供サービス」では登記の内容をネットで見られますが、証明文や公印がなく、印刷しても証明書にはなりません。提出用には、法務局で登記事項証明書を取ります(行政機関へのオンライン申請の一部では、このサービスの「照会番号」を証明書の代わりに使える場合があります)。
印鑑カードはなくさない
印鑑カードがないと、窓口・郵送で印鑑証明書を請求できません。なくしたときは、本店の所在地を管轄する法務局で廃止や再交付の手続きをします。
窓口受取は平日の日中だけ
オンラインで請求して窓口で受け取る場合、受け取れるのは平日だけです。法務省は窓口受取を平日8時30分〜17時15分としたうえで、法務局の窓口対応は9時〜17時で運用しています。平日に行けないときは郵送を選びます。
出典:日本年金機構「新規適用の手続き」、登記情報提供サービス「登記情報提供サービスとは」、法務省「商業・法人登記 Q&A」「オンラインによる登記事項証明書及び印鑑証明書の交付請求について」
よくある質問
登記簿謄本は、会社の人でなくても取れますか?
何通取っておけばいいですか?
オンラインで請求すると、PDFで届きますか?
印鑑証明書もオンラインで取れますか?
あわせて読みたい
参考にした公式情報
- 法務省「登記手数料について」
- 法務省「オンラインによる登記事項証明書及び印鑑証明書の交付請求について(商業・法人関係)」
- 法務省「会社・法人の登記事項証明書等を請求される方へ」
- 法務省「商業・法人登記 Q&A」
- 熊本地方法務局「会社・法人の登記事項証明書の郵送請求について」
- 登記情報提供サービス「登記情報提供サービスとは」
- 日本年金機構「新規適用の手続き」
※この記事は一般的な情報と、公式サイトの掲載情報(2026年10月22日確認)をまとめたものです。必要な種類や通数は、提出先にご確認ください。