株式会社と合同会社の違い
どちらで作る?設立費用と運営ルールを比較
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会社を作るとき、多くの人が迷うのが株式会社と合同会社のどちらにするかです。どちらも出資した範囲でしか責任を負わない会社で、法人税の税率も同じですが、設立費用や、会社の決め方・利益の分け方などのルールが違います。この記事では、会社法・国税庁などの公式情報をもとに違いを整理しました。設立費用の計算ツールと、どちらが合うかを考えるチェッカーもあります。
合同会社が安い
定款の認証が不要で、登録免許税の最低額も低い
合同会社が自由
利益の分け方を定款で決められる
同じ
どちらも「普通法人」
株式会社と合同会社の違い(比較表)
| 株式会社 | 合同会社 | |
|---|---|---|
| 出資する人 | 株主 | 社員(出資者のこと) |
| 経営する人 | 取締役(株主が兼ねてもよい) | 原則として社員全員(定款で業務を行う社員を決められる) |
| 代表者 | 代表取締役 | 会社を代表する社員(代表社員) |
| 利益の分け方 | 原則として株式の数に応じて | 定款で決められる(定めがなければ出資額に応じて) |
| 定款の変更 | 株主総会の決議 | 原則として社員全員の同意 |
| 役員の任期 | 取締役は原則2年(株式を自由に譲れない会社は定款で最長10年) | 会社法に任期の定めはない |
| 決算の公告 | 毎年必要 | 義務はない |
| 定款の認証 | 必要(公証人) | 不要 |
| 株式での資金調達 | できる | できない(株式会社に変えればできる) |
| 法人税 | 同じ(どちらも普通法人) | |
出典:会社法第30条・第104条・第326条・第332条・第440条・第454条・第575条・第576条・第590条・第599条・第466条・第622条・第637条、法人税法第2条、国税庁「No.5759 法人税の税率」
設立費用の違いと計算ツール
設立時に必ずかかる税金・手数料は、主に次の3つです。合同会社は定款の認証がいらないぶん、安くなります。
| 費用 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 資本金の0.7% 15万円に満たないときは15万円 | 資本金の0.7% 6万円に満たないときは6万円 |
| 定款の認証手数料 | 資本金100万円未満:3万円 一定の要件を満たすと1万5千円 100万円以上300万円未満:4万円 それ以外:5万円 | かからない |
| 定款の印紙税 | 紙の定款の原本は4万円/電子定款はかからない | |
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定款の認証手数料が1万5千円になるのは、資本金が100万円未満の株式会社で、①発起人が全員個人で3人以下、②発起人が設立時の株式を全部引き受ける、③取締役会を置かない、のすべてに当てはまる場合です。印紙税は、紙で作った定款の原本1通にかかります。国税庁は、電磁的記録(電子データ)は印紙税がかかる文書に含まれないとしているため、電子定款には印紙税がかかりません。このほか、定款の謄本代、印鑑証明書の取得費用、専門家に頼む場合の報酬などが別にかかります。
出典:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」「No.7141 印紙税額の一覧表(その2)」「電磁的記録に関する印紙税の取扱い(質疑応答事例)」、公証人手数料令第35条
※登録免許税は、国税通則法のルールに沿って、資本金の1,000円未満と、税額の100円未満を切り捨てて計算しています。謄本代・印鑑証明書・専門家への報酬などは含みません。入力内容は保存・送信されません。
作った後の運営で違うこと
決算の公告(株式会社だけ)
株式会社は、毎年の定時株主総会の後に、貸借対照表(またはその要旨)を公告しなければならない。
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公告の方法は、官報・日刊新聞紙・電子公告から定款で決めます。定款で決めていなければ官報になります。官報や新聞で公告する会社は、貸借対照表の要旨の公告で足ります。また、貸借対照表の内容を5年間インターネットで公開する方法をとることもできます。合同会社には、決算の公告の義務はありません。
役員の任期と変更の登記(株式会社だけ)
取締役には任期があり、同じ人が続ける場合も、任期ごとに役員変更の登記(2週間以内)が必要。資本金1億円以下の会社なら登録免許税は1件1万円。
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取締役の任期は原則2年で、株式を自由に譲れない会社(公開会社でない会社)は、定款で最長10年まで延ばせます。合同会社の業務を行う社員には、会社法上の任期の定めはありません。
利益の分け方
合同会社は、利益の分け方を定款で自由に決められる。株式会社は、原則として株式の数に応じて分ける。
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合同会社で定款に定めがなければ、出資額に応じて分けます。株式会社でも、株式を自由に譲れない会社は、定款で株主ごとに異なる扱いを定めることができます。
出典:会社法第109条・第332条・第440条・第454条・第617条・第622条・第915条・第939条、国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」、法務省「役員の変更の登記を忘れていませんか? 再任の方も必要です」
どちらが合うか考えるチェッカー
※一般的な目安です。事業の内容や、許認可・取引先の条件によって判断が変わることがあります。回答内容は保存・送信されません。
合同会社から株式会社に変えられる?
変えられます(組織変更)。ただし、社員全員の同意、債権者を保護する手続き、登記が必要で、費用もかかります。
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合同会社が株式会社になる組織変更では、組織変更計画を作り、原則として社員全員の同意を得ます。債権者が異議を述べられるように、官報での公告などの手続きも必要です。組織変更による株式会社の設立の登記には、登録免許税(資本金の1,000分の1.5、3万円に満たないときは3万円)がかかります。最初から株式会社にするか、まず合同会社で始めるかは、こうした手間と費用も含めて考えましょう。
出典:会社法第743条・第779条・第781条、国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」
設立の書類づくりを楽にするサービス
定款や登記申請書などの書類は、自分で作ることもできますが、入力に沿って書類を作れるサービスもあります。

- サービスの利用料は0円。株式会社と合同会社の両方の設立に対応
- 案内に沿ってフォームに入力すると、必要書類が自動で作られる
- 提携する司法書士に無料でメール相談できる。書類作成から登記申請まで任せる有料の「登記代行プラン」もある
- 登録免許税など、法律で決まった費用は別にかかる
出典:マネーフォワード クラウド会社設立「よくあるご質問」(2026年10月16日確認)
よくある質問
合同会社と株式会社で、法人税は変わりますか?
合同会社でも、社長は「代表取締役」と名乗れますか?
資本金はいくらにすればいいですか?
合同会社は、決算書を作らなくていいのですか?
参考にした公式情報
- 会社法(e-Gov法令検索)
- 公証人手数料令(e-Gov法令検索)
- 法人税法(e-Gov法令検索)
- 法務省「役員の変更の登記を忘れていませんか? 再任の方も必要です」
- 国税通則法(e-Gov法令検索)
- 国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」
- 国税庁「No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで」
- 国税庁 質疑応答事例「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」
- 国税庁「No.5759 法人税の税率」
- マネーフォワード クラウド会社設立「よくあるご質問」(2026年10月16日確認)
※この記事は一般的な情報と、公式サイトの掲載情報(2026年10月16日確認)をまとめたものです。実際の設立手続きや費用は、法務局・公証役場や専門家に確認してください。